臨床工学技士として働くには資格が必要?
臨床工学技士を目指している方や、これから医療系の進路を検討している方の中には、「どんな資格が必要なの?」「他にも取っておいたほうがいい資格はあるの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
実は、臨床工学技士として働くには国家資格の取得が必須です。さらに、現場で活躍する中で取得しておくと有利になる関連資格も複数あります。
この記事では、臨床工学技士になるために必要な資格と、キャリアアップに役立つ資格を一覧でわかりやすくご紹介します!
臨床工学技士になるために必要な資格とは?
まず前提として、臨床工学技士は国家資格です。資格を取得するには、文部科学大臣または厚生労働大臣が認定した養成校(大学・短大・専門学校)で必要な単位を修得し、国家試験に合格する必要があります。
臨床工学技士国家試験の概要
- 試験時期:毎年3月頃
- 試験内容:医学・工学・基礎知識・臨床実技など
- 合格率:約90%前後(年度によって変動)
つまり、「高校卒業後に養成校に進学し、3〜4年間学んで国家試験に合格する」という流れが基本ルートになります。
すでに他の医療系資格(看護師・臨床検査技師など)を持っている方が、2年課程の養成所に通ってダブルライセンスを取得するケースもありますよ!
臨床工学技士が取っておきたい関連資格一覧
臨床工学技士として働く上で、さらに専門性を高めたり、キャリアアップに役立てたりできる関連資格を以下にまとめました。
資格名 | 概要 | メリット | 難易度・対象者 |
---|---|---|---|
第1種ME技術実力検定 | 医療機器全般の知識を問う検定 | 医療機器全般への理解が深まる | 難易度高め/学生・若手技士向け |
呼吸療法認定士 | 呼吸器ケア・人工呼吸器に特化 | ICUなどで活躍/チーム医療に強い | 実務経験と学会会員資格が必要 |
透析技術認定士 | 透析に関する知識と実践力を証明 | 透析業務の専門性アップ | 透析経験・講習受講が必要 |
心臓植込みデバイス認定士(CVICD) | ペースメーカー・ICDなどの管理 | 循環器分野での強みになる | 医師との連携・対応力強化にも |
医療機器情報コミュニケータ(MDIC) | 医療機器の情報提供・営業サポート | 企業就職や開発職に強い | 技術営業や医療機器業界志望者向け |
これらの資格は、任意資格でありながら実務で非常に役立ちます。自分の興味や働く現場に応じて、どの資格を目指すかを検討するとよいでしょう。
関連資格を取得するメリットとは?
関連資格を取得することで、以下のようなメリットがあります。
- 専門分野に特化したスキルを証明できる
- 転職・昇進時のアピール材料になる
- 患者さん・医療スタッフからの信頼につながる
- 勉強を通して最新の知識をキャッチアップできる
たとえば、透析専門施設では「透析技術認定士」を持っていることで即戦力と評価されることも。呼吸療法認定士やCVICDは、大学病院などの高度急性期医療の現場で特にニーズが高い資格です。
将来を見据えて資格を戦略的に取得しよう
臨床工学技士として働くためには、国家資格の取得が必須です。そして、さらに自分の専門性を深めたり、キャリアを広げたりするためには、関連資格の取得がとても効果的です。
まずは国家資格の取得を目指し、働きながら自身の興味のある分野や職場のニーズに応じて、段階的に資格を増やしていくのが理想的なキャリアパスと言えるでしょう。
将来のビジョンを描きながら、あなたに合った資格取得の道を進んでいってくださいね!