臨床工学技士とは?
臨床工学技士(Clinical Engineer)は、医療機器のスペシャリストとして医療現場を支える国家資格職です。人工心肺装置や透析装置、人工呼吸器など、生命維持に関わる高度な医療機器の操作・保守・管理を担当します。
医師や看護師と連携しながら、安全で正確な医療の提供を支える重要な役割を果たしており、医療機器の進化に伴ってそのニーズは年々高まっています。
臨床工学技士になるには?必要なステップ
臨床工学技士になるには、以下のステップを踏む必要があります。
① 高校卒業後、指定の養成校へ進学
文部科学省または厚生労働省が認定した大学・短期大学・専門学校に進学し、臨床工学技士養成課程を修了することが第一歩です。
主な選択肢:
- 4年制大学(工学系・医療系)
- 3年制専門学校
- 既に医療系国家資格(看護師・臨床検査技師など)を持つ人向けの2年課程
② 国家試験の受験資格を取得
養成校で所定の単位を修得し、卒業することで臨床工学技士国家試験の受験資格を得られます。
③ 臨床工学技士国家試験に合格
- 試験時期:毎年3月
- 試験内容:基礎医学・臨床医学・医用工学など
- 合格率:毎年90%前後(高めだが、しっかりした対策が必要)
合格後、晴れて臨床工学技士としてのキャリアをスタートできます!
臨床工学技士に向いている人は?
臨床工学技士は、医療と工学の知識を融合して活躍する職業です。そのため、以下のような素質を持つ方に向いています。
- 医療や人の命に関わる仕事がしたい
- 精密機器の操作やメンテナンスに興味がある
- コミュニケーションを大切にできる(チーム医療)
- 変化に対応できる柔軟性と冷静さ
技術職でありながら、患者さんと直接接する機会もあるため、人と機械のどちらにも興味がある人には特におすすめです。
臨床工学技士の主な活躍の場
資格取得後は、以下のような医療現場で活躍できます:
- 総合病院・大学病院
- 透析クリニック
- ICU・手術室・心臓カテーテル室
- 医療機器メーカー(臨床支援・営業など)
また、呼吸療法認定士や透析技術認定士など、さらに専門性を高める資格取得も可能で、キャリアの選択肢は広がります。
まとめ:臨床工学技士になるには、計画的な進路選択がカギ
臨床工学技士は、国家資格でありながら需要も高く、安定したキャリアが築きやすい職業です。
「医療の現場で活躍したい」「手に職をつけたい」「技術と人をつなぐ仕事がしたい」と考えている方にぴったりの道といえるでしょう。
まずは高校卒業後の進学先をしっかり選び、将来の目標に合わせて計画的にステップを踏んでいくことが大切です。