透析

透析技師とは?仕事内容や1日の流れをわかりやすく解説

透析技師とは?

「透析技師」という言葉を聞いたことがあるけれど、実際にどんな仕事をしているのかイメージが湧かないという方も多いかもしれません。

実は、「透析技師」とは正式な資格名ではなく、臨床工学技士の中で透析業務を担当している技士を指す通称です。臨床工学技士(Clinical Engineer)は、医療機器の操作・保守・点検を専門に行う国家資格を持つ医療職です。

その中でも、特に透析装置の操作や患者の透析治療に関わる役割を担っている技士が「透析技師」と呼ばれることがあります。

透析技師の主な仕事内容

透析技師(=臨床工学技士)が透析治療で担当する主な業務は以下の通りです:

  • 透析装置の準備・保守点検:毎日使用する機器なので、始業前のチェックは重要です。
  • 回路のセッティング:患者さんごとに正確な設定が求められます。
  • 穿刺補助や透析開始のサポート:施設によっては看護師と連携して行う場合も。
  • 透析中のモニタリングと対応:血圧や体調の変化を確認しながら、機器トラブルにも即対応します。
  • 透析終了後の機器洗浄とデータ記録:患者さんの記録管理も重要な業務の一つです。

透析治療は患者さんにとって週に数回行う重要なライフライン。だからこそ、透析技師の正確で丁寧な対応が欠かせません。

透析技師の1日の仕事の流れ(例)

実際に透析技師がどのようなスケジュールで動いているのか、1日の流れを例にしてご紹介します。

【早番・日勤の一例】

  • 7:30〜8:00 出勤・透析装置の起動、各種点検作業
  • 8:30〜11:30 1クール目:透析準備、患者対応、モニタリング
  • 11:30〜14:00 2クール目:機器の再セット・管理、患者対応
  • 14:00〜16:30 3クール目:装置トラブル対応や清掃・保守作業
  • 16:30〜17:00 情報記録、翌日の準備・退勤

施設によっては夜間透析や交代制勤務もありますが、比較的安定した勤務体系が多く、ワークライフバランスを取りやすい職場も増えています。

透析技師になるには?

透析技師として働くには、まず臨床工学技士の国家資格を取得する必要があります。

臨床工学技士になるステップ:

  1. 文部科学省・厚生労働省が指定する大学や専門学校に進学
  2. 必要な単位を取得し、卒業資格を得る
  3. 臨床工学技士国家試験に合格

透析に関する知識やスキルは、就職後の現場経験を通じて磨かれていきますが、学生時代から透析について学んでおくと現場適応力が高まります。

まとめ:透析技師は医療を支える大切な存在

透析技師(臨床工学技士)は、透析治療の安全性と品質を支える重要な役割を担っています。患者さんに寄り添い、機器の管理や治療サポートを通じて命を支えるプロフェッショナルです。

資格取得には専門的な学びが必要ですが、やりがいのある仕事を目指す方にはおすすめの職業といえるでしょう。

将来、透析や医療機器に関心のある方は、ぜひ臨床工学技士という道を検討してみてくださいね。