読み
ぐらふと
意味
人工血管グラフト(Vascular Graft)は、動脈や静脈が損傷した際に血流を確保するために用いられる人工の血管です。主に血管手術やバイパス術に使用されます。
特徴と用途
- 動脈瘤や閉塞性動脈硬化症の治療(血流を維持・改善)
- 人工透析のシャント作成(動脈と静脈をつなぎ、血液透析を容易にする)
- 心臓血管外科手術(冠動脈バイパス術など)
主な種類
- 合成グラフト(人工材料製)
- ポリエステル(Dacron):主に大血管(大動脈など)に使用
- ePTFE(膨潤ポリテトラフルオロエチレン):小血管や透析シャントに使用
- 生体グラフト(生体組織由来)
- 自己血管移植(自己静脈・自己動脈):冠動脈バイパス術で使用
- 同種移植(ドナー血管)や異種移植(動物由来)
注意点
- 血栓形成や感染リスクがあるため、適切な管理が必要
- 長期間の使用に伴う閉塞や劣化に注意
- 抗血栓療法や定期的な検査でのフォローアップが重要
人工血管グラフトは、血流を確保し、生命維持や生活の質向上に貢献する重要な医療材料です。
« Back to Glossary Index