iHDF

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読み

あいえいちでぃーえふ

意味

iHDF(間歇的血液濾過透析, Intermittent Hemodiafiltration)は、血液透析(HD)と血液濾過(HF)を組み合わせた透析療法で、濾過と補充を間歇的(一定時間ごと)に行うのが特徴です。


iHDFの特徴

  1. 基本は通常の血液透析(HD)と同じ透析液を使用
  2. 一定時間ごとに濾過(UF)と補充液の投与を繰り返す
  3. 間歇的に対流(Convection)を利用するため、中分子~大分子の老廃物除去が向上
  4. 従来のオンラインHDFよりも循環動態が安定しやすい

iHDFと他の透析法の違い

比較項目iHDFオンラインHDF通常のHD
老廃物の除去原理拡散 + 間歇的対流拡散 + 持続的対流拡散
補充液の投与間歇的(一定時間ごと)持続的なし
循環動態の安定性高い(除水調整しやすい)やや不安定になることも低血圧になりやすいことがある
適応患者低血圧リスクのある患者高効率な老廃物除去が必要な患者一般的な透析患者

メリットとデメリット

メリット

  • オンラインHDFと同様に中分子~大分子の老廃物除去が可能
  • 透析中の血圧低下を抑えやすい(間歇的な補充で除水バランスを調整)
  • 従来のHDよりも合併症予防の効果が期待できる

デメリット

  • 通常のHDに比べて設備や技術が必要
  • HDFと比較すると対流除去の効果がやや低い

iHDFの適応患者

透析低血圧になりやすい患者
透析アミロイド症や炎症を予防したい患者
通常のHDでは十分な老廃物除去が難しい患者


まとめ

iHDFは、オンラインHDFに近い老廃物除去効果を持ちながら、血圧の安定性を向上させた透析方法です。特に血圧低下リスクのある患者に適しており、従来のHDよりも合併症予防の効果が期待されます

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