読み
すてんと
意味
ステント(Vascular Stent)は、狭くなったり閉塞した血管を内側から広げ、血流を確保するための医療機器です。金属製や薬剤溶出型のチューブ状の構造を持ち、カテーテルを用いて血管内に留置されます。
特徴と用途
- 狭心症・心筋梗塞の治療(冠動脈ステント)
- 動脈硬化による血管狭窄の治療(頸動脈・腎動脈・下肢動脈など)
- 大動脈瘤や解離の治療(ステントグラフト)
主な種類
- 金属ステント(ベアメタルステント, BMS)
- ステンレスやコバルトクロム製
- 血管内皮が早く覆うが、再狭窄のリスクあり
- 薬剤溶出ステント(Drug-Eluting Stent, DES)
- 再狭窄を防ぐ薬剤をコーティング
- 冠動脈治療によく使用
- 生体吸収性ステント(Bioresorbable Stent)
- 時間とともに体内で吸収される
- ステントグラフト
- 大動脈瘤や解離の治療に使用
- 人工血管とステントが一体化した構造
注意点
- 血栓形成を防ぐため、抗血小板薬(アスピリンなど)の継続服用が必要
- 長期的なフォローアップと定期検査が重要
- 過度な運動やストレスを避け、血圧管理を徹底する
血管ステントは、血流を改善し、虚血性疾患の治療や再発予防に重要な役割を果たす医療機器です。
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