ステント

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読み

すてんと

意味

ステント(Vascular Stent)は、狭くなったり閉塞した血管を内側から広げ、血流を確保するための医療機器です。金属製や薬剤溶出型のチューブ状の構造を持ち、カテーテルを用いて血管内に留置されます。

特徴と用途

  • 狭心症・心筋梗塞の治療(冠動脈ステント)
  • 動脈硬化による血管狭窄の治療(頸動脈・腎動脈・下肢動脈など)
  • 大動脈瘤や解離の治療(ステントグラフト)

主な種類

  1. 金属ステント(ベアメタルステント, BMS)
    • ステンレスやコバルトクロム製
    • 血管内皮が早く覆うが、再狭窄のリスクあり
  2. 薬剤溶出ステント(Drug-Eluting Stent, DES)
    • 再狭窄を防ぐ薬剤をコーティング
    • 冠動脈治療によく使用
  3. 生体吸収性ステント(Bioresorbable Stent)
    • 時間とともに体内で吸収される
  4. ステントグラフト
    • 大動脈瘤や解離の治療に使用
    • 人工血管とステントが一体化した構造

注意点

  • 血栓形成を防ぐため、抗血小板薬(アスピリンなど)の継続服用が必要
  • 長期的なフォローアップと定期検査が重要
  • 過度な運動やストレスを避け、血圧管理を徹底する

血管ステントは、血流を改善し、虚血性疾患の治療や再発予防に重要な役割を果たす医療機器です。

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