総除水量

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読み

そうじょすいりょう

意味

透析の総除水量(Total Ultrafiltration Volume, UF量)は、透析中に体から除去される水分の総量(mLまたはL)を指します。

総除水量の計算

総除水量は、透析前後の体重変化をもとに算出されます。

総除水量(L)=透析前体重(kg)−DW(kg)

例:
透析前体重 70.0kg → DW 67.5kg の場合 70.0(kg)−67.5(kg)=2.5(L)

適正な総除水量の目安

  • 1回の透析での除水量:体重の3~5%以内が推奨される(例:70kgの人なら2.1~3.5L)
  • 1時間あたりの除水速度(UF Rate, UFR10~13mL/kg/h以下が望ましい(高すぎると心血管系への負担増大)

総除水量が多すぎる場合のリスク

急激な血圧低下(透析低血圧)
筋けいれんや倦怠感
心血管系への負担増大(心不全リスク)

総除水量が少なすぎる場合のリスク

体内の水分過剰(浮腫・高血圧・心不全リスク)
透析効率の低下(老廃物が十分に除去されない)

総除水量管理の重要性

  • ドライウェイト(適正体重)の設定が重要
  • 過剰な除水を避けるために、透析間の体重増加を抑える(水分・塩分制限)
  • UFRを適切に設定し、患者の体調を考慮する

総除水量は、透析治療の安全性と効果を左右する重要な指標であり、適切な管理が必要です。

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