気管挿管

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読み

きかんそうかん

意味

気管挿管(きかんそうかん)は、口または鼻から気管内にチューブを挿入し、人工呼吸器などで呼吸を補助する医療処置です。呼吸が困難な患者に対して、気道を確保し、十分な酸素を供給するために行われます。


気管挿管の目的

気道確保(呼吸停止や意識障害時の窒息防止)
人工呼吸の管理(人工呼吸器を使用して換気をサポート)
誤嚥防止(胃内容物や唾液の誤嚥を防ぐ)


気管挿管が必要な状況

🔹 心肺停止(心肺蘇生時の気道管理)
🔹 重症呼吸不全(肺炎、ARDSなど)
🔹 全身麻酔(手術中の呼吸管理)
🔹 気道閉塞のリスクがある場合(重度のアレルギー、外傷)


気管挿管の手順

  1. 患者の準備(酸素投与、鎮静・筋弛緩薬の使用)
  2. 喉頭鏡を使用し、声門を確認
  3. 気管チューブを挿入し、適切な位置に固定
  4. チューブの位置確認(聴診・CO₂モニター・X線など)
  5. 人工呼吸器に接続し、換気開始

注意点とリスク

誤挿入(食道挿管) → 酸素供給ができず危険
気管損傷 → 無理な挿入による損傷リスク
気道狭窄・誤嚥のリスク → 長期間の挿管は気管粘膜への影響がある


まとめ

気管挿管は、呼吸が困難な患者の気道を確保し、人工呼吸を行うための重要な医療処置です。適切な技術と管理が求められ、迅速な対応が必要となります。

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